【アーロン=アースタ携行連弩術】
(ドーデン地方)- 入門条件
- 50名誉点&マギテック技能
【アーロン=アースタ携行連弩術】は、〈クロスボウ〉をもちいて、魔動機文明時代にもちいられた“連弩”という兵器の再現を試みている集団であり、かれらのもちいる技術を指す名です。
魔動機文明における主流の兵装は〈ガン〉に類する火砲でしたが、他の兵装が検討されなかったわけではありません。かの時代は技術開発に対して非常に意欲的であり、常にさまざまな兵器が考案され続けていました。
その中のひとつに、“連弩”と呼ばれる、機械仕掛けで連射する〈クロスボウ〉のような概念がありました。連弩は、物理的な矢を大量に射掛けることを狙いとして開発されたものです。
むろん、真空状態での殺傷力では、魔法的な破壊力を帯びた〈ガン〉のほうが優れます。ですが、当時は魔法への耐性を高めた魔動機も多く製造されており、そうした魔動機が敵となる可能性に備えて、連弩が発案されたようです。
もっとも、当時の人族にとっての主要な敵は蛮族であり、(〈大破局〉が起こるまでは)蛮族が魔動機をあつかうことはなかったことから、連弩の実用性が認められることはありませんでした。そのため、ごく少数の試作品が作られるにとどまったようです。
数年ほど前に、その試作品がドーデン地方にて発掘されました。ドワーフのアーロンとレプラカーンのアースタは、この連弩の試作品に魅了され、現代の技術と需要に即したかたちでの運用を模索しはじめました。
それから数年の時間をかけ同志を増やし、周辺技術の再発見やマギテック協会の技術水準の向上などを経て、実用可能――とアーロンとアースタが主張する状況――になったのは、ごく最近のことです。
【携行連弩術】は、複数の〈マギスフィア〉をもちいて〈クロスボウ〉を即席の“連弩”とし、一時的ながらに爆発的な攻撃性能を発揮する流派です。拠点への据え置きや車両への積載が念頭におかれていたもともとの連弩とは異なり、魔動機術と〈クロスボウ〉をあつかえる射手ならば、個人で運用可能となっています。これは、アーロン&アースタが「“奈落の魔域”の攻略が現在のアルフレイム大陸における主要な戦闘シチュエーションである」と考え、それに合わせるかたちで調整したためです。
アーロンとアースタは、連弩の魅力をひろく拡散すべく、心得のある者の入門をいつでも歓迎しています。
流派装備
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈連射加工〉 | 10 | 矢弾の加工 | さまざま | 太矢を【ラピッドショットモジュール】で使用可能にする |
秘伝魔法
これらは、すべて魔動機術です。マギテック技能をしかるべきレベルで習得したキャラクターは、名誉点を支払うことで、これらの魔法を習得できます。
これらのうち【シューティングサポーター】のみ、“連弩”と無関係に活用可能な効果をもっています。
- 4
- ≫【シューティングサポーター】
- 必要名誉点
- 20
- 消費
- MP6
- 対象
- 術者
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 一瞬/
10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- 任意
- 概要
- 射撃武器の必要筋力上限+10、連弩の反動ダメージ半減、敏捷度ボーナスを使う行為判定不可
- 効果
〈マギスフィア〉が変形し、姿勢を固定して射撃を補助します。
カテゴリ〈ボウ〉〈クロスボウ〉〈ガン〉の武器の装備についてのみ、必要筋力上限を+10します。
ただし効果中は、移動をおこなえず、“敏捷度ボーナスを使う行為判定”をおこなえません(これには回避力判定が含まれます)。そのような判定を要求された場合、自動的に失敗します。
この魔法は、基本戦闘においては前線エリア内では行使できず、上級戦闘・熟練戦闘においては乱戦状態では行使できません。
さらに効果中は、【ラピッドショットモジュールⅠ~Ⅲ】の“反動”による確定ダメージが半分になります(これは、確定ダメージを名指して減少させる効果です)。
この魔法の行使には〈マギスフィア(大)〉が必要であり、効果の持続中は〈マギスフィア〉を占有します。
- 4
- ≫【ラピッドショットモジュールⅠ】
- 必要名誉点
- 20
- 消費
- MP5
- 対象
- 〈クロスボウ〉1つ
- 射程/
形状 - 接触/
―
- 時間
- 一瞬/
10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- なし
- 概要
- 〈クロスボウ〉を2連射可能にし、必要筋力+10、C値+2、命中力判定-2、射程-20m。反動ダメージ4点
- 効果
〈マギスフィア〉が変形し、クロスボウに外付けする連射機構となります。
装備中の〈クロスボウ〉を対象として行使する魔法です。太矢を番えた状態の〈クロスボウ〉は対象にできません。また、〈リピータークロスボウ〉のような、元から複数の太矢をまとめて/連続して発射するような効果をもつ〈クロスボウ〉は、対象にできません。
対象の武器に連射機構を与えます。対象の〈クロスボウ〉は、「最大装填数:2」として複数の太矢を装填する(番える)ことができるようになります。この状態の〈クロスボウ〉に太矢を番えるのは、秘伝魔法【クォーレルフィッター】でのみ可能です。
効果の持続中、その〈クロスボウ〉の「必要筋力」は+10、「C値」は+2され、「射程」は「[◯](元の射程-20m)」となります。縮小の結果が「10m」であるなら基本戦闘における射程は「1」となり、「20m」以上であるなら「2」となります。元の射程が「2(20m)」以下の〈クロスボウ〉には、この魔法を行使できません。
【スナイパーレンジ】と併用する場合は、この魔法による縮小後の射程を“本来の射程”とします。
複数の太矢が装填されている状態で、その〈クロスボウ〉による射撃攻撃を試みるならば、装填されている矢をすべてまとめて射出します。
このとき、命中力判定は「-2」のペナルティ修正を受けたうえで1回のみおこない、攻撃対象も回避力判定を1回のみおこないます。そして、達成値の比べあいのうえで、攻撃側が有利な結果であったならば、太矢が2本とも命中したものとして、ダメージをそれに等しい回数だけ発生させます。回避側が有利な結果であったならば、太矢は2本とも外れたものとしてあつかいます。
この効果を受けての射撃攻撃には、宣言特技ならびに宣言型の秘伝を適用できず、《狙撃》の効果を適用できません。
この射撃攻撃をおこなうたび、術者は反動により「4」点の確定ダメージをHPに受けます。
この魔法の行使には〈マギスフィア(中)〉が必要であり、効果の持続中は〈マギスフィア〉を占有します。
- 4
- ≫【クォーレルフィッター】
- 必要名誉点
- 20
- 消費
- MP4
- 対象
- 〈クロスボウ〉1つ
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 一瞬
- 抵抗
- なし
- 概要
- 【ラピッドショットモジュール】の効果中の〈クロスボウ〉に〈太矢〉を装填する
- 効果
〈マギスフィア〉が装填装置に変形します。
術者の装備している太矢の収納具から、対象の【ラピッドショットモジュールⅠ~Ⅲ】の効果を受けている〈クロスボウ〉に、太矢を、その最大装填数を上限として、任意の数だけ装填します。
このとき、装填する太矢はすべて、〈連射加工〉を施されていなければなりません。
この魔法の行使には〈マギスフィア(小)〉が必要です。
- 8
- ≫【ラピッドショットモジュールⅡ】
- 必要名誉点
- 40
- 消費
- MP8
- 対象
- 〈クロスボウ〉1つ
- 射程/
形状 - 術者/
―
- 時間
- 一瞬/
10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- なし
- 概要
- 〈クロスボウ〉を3連射可能にし、必要筋力+20、C値+2、命中力判定-3、射程-20m。反動ダメージ12点
- 効果
「最大装填数:3」、必要筋力の増加量が「+20」、命中力判定へのペナルティ修正が「-3」、反動ダメージが「12」点であることを除き、【ラピッドショットモジュールⅠ】と同様の効果をもちます。
- 8
- ≫【クリティカルモジュール】
- 必要名誉点
- 40
- 消費
- MP8
- 対象
- 〈クロスボウ〉1つ
- 射程/
形状 - 接触/
―
- 時間
- 一瞬/
10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- なし
- 概要
- 【ラピッドショットモジュール】によるC値の上昇を1だけ緩和する
- 効果
〈マギスフィア〉が変形して追加の部品となり、連弩の精度を改善します。
【ラピッドショットモジュールⅠ~Ⅲ】の効果を受けている〈クロスボウ〉を対象として行使します。
対象の〈クロスボウ〉に対する、【ラピッドショットモジュール】によるクリティカル値の上昇を、1だけ緩和します(つまり、差し引きで「+1」となります)。
効果の終了時、行使に使用した〈マギスフィア〉は破壊されます。
この魔法の行使には〈マギスフィア(中)〉が必要であり、効果の持続中は〈マギスフィア〉を占有します。
- 12
- ≫【ラピッドショットモジュールⅢ】
- 必要名誉点
- 80
- 消費
- MP16
- 対象
- 〈クロスボウ〉1つ
- 射程/
形状 - 接触/
―
- 時間
- 一瞬/
10秒(1ラウンド)
- 抵抗
- なし
- 概要
- 〈クロスボウ〉を4連射可能にし、必要筋力+30、C値+2、命中力判定-4、射程-20m。反動ダメージ30点
- 効果
「最大装填数:4」、必要筋力の増加量が「+30」、命中力判定へのペナルティ修正が「-4」、反動ダメージが「30」点であることを除き、【ラピッドショットモジュールⅠ】と同様の効果をもちます。