【レディアントトラベラーズ】
(アルフレイム大陸各地)- 入門条件
- バードorバトルダンサー技能の習得&10名誉点
この流派は、アルフレイム大陸の南東部――現在はケルディオン大陸として分離された一帯――で発祥しました。
当地の遊牧民には、戦舞士の技を持つ者が多くいました。また遊牧民にとっては、音楽は貴重な娯楽であるため、演奏の心得を持つ者もしばしば存在しました。呪歌の技法をもつ者すらも、そう珍しくはなかったようです。
あるとき、その一帯に強大な幻獣が現れ、暴れ出しました。
人の足よりも速く空を飛び、自由勝手に振る舞う幻獣は、当地のひとびとの命を脅かしました。
逃げきるのはおよそ不可能であったため、複数の遊牧民が協力して、この幻獣を討つことにしました。そのとき、戦舞士を中心とする一団と、呪歌使いを中心とする一団が手を取り合ったことが、この流派のはじまりです。
両者の技術と戦い方は奇跡的なまでに噛み合い、互いの実力以上の力を発揮するに至りました。
こうして意気投合した結果、無事に幻獣を討伐した後も、両者は行動を共にするようになります。そして、互いの技をより高い次元で融合させていきました。十数年後には、現在に伝わっているものとほぼ同等の体系が確立されていたようです。
呪歌に合わせて舞うように戦うさまは、とても華やかであり、かれらを知る者からは華々しき遊牧民たちの名で呼ばれるようになりました。
しばらくして、〈大破局〉が訪れます。
天変地異によってアルフレイム南東部はケルディオンとして分かたれ、レディアントトラベラーズの大部分もまた、ケルディオンに切り離されることとなりました。
それを受けて、トラベラーズのうちアルフレイム大陸側に残されたごく少数の者は、積極的に技術を伝承することにしました。伝来の技を絶やさぬように、と考えたためです。
その甲斐あって、現代アルフレイムにおいても、【レディアントトラベラーズ】の名と技術は存続しています。
かれらは放浪を続けながら、各地で出会った者に、みずからの技法を伝承しています。絶対数が少ないことから、戦舞士の心得を持つ者にはとくに好意的です。また、さまざなな場所を旅し、さまざまな人と接触する機会の多い冒険者のことも、伝承の対象として意義が大きいと考えており、入門に対して寛容です。
流派装備
この流派の流派装備には、バード側が使うための〈戦舞の楽器〉〈激奏の楽器〉と、バトルダンサー側が使うための〈舞闘のバンダナ〉〈舞闘者の武器〉があります。
名称 | 知名度 | カテゴリ | 価格 | 概要 |
---|---|---|---|---|
〈戦舞の楽器〉 | 14 | 冒険者技能用アイテム 加工 | 1,000 +10名誉点 | 流派【レディアントトラベラーズ】の秘伝を使用可能にする |
〈激奏の楽器〉 | 16 | 冒険者技能用アイテム 加工 | 12,000 +50名誉点 | 流派【レディアントトラベラーズ】の秘伝宣言後にかぎり、補助動作で終律を使用できる |
〈舞闘のバンダナ〉 | 14 | 装飾品:任意 | 3,000 +10名誉点 | パートナー中、物理ダメージ+1。要バトルダンサー技能3レベル |
〈舞闘者の武器〉 | 14 | 武器や防具の強化 | 2,000/4,000/6,000/8,000 +30名誉点 | パートナー中、その武器によるダメージ+1。《両手利き》による追加の攻撃時はさらに+2。要バトルダンサー技能3レベル |
秘伝
名称が《戦舞曲~~》の秘伝は、バード技能で運用するものであり、流派装備〈戦舞の楽器〉(ないしはその上位品の〈激奏の楽器〉)の使用を条件とします。
名称が《舞闘術・~~》の秘伝は、《戦舞曲~~》の効果を受けるバトルダンサーのための秘伝です。《戦舞曲~~》のパートナーとなることとバトルダンサー技能をもちいること以外に、特別な条件はありません。
なお、バトルダンサーでなくとも《戦舞曲~~》のパートナーとなり、その恩恵を受けることはできます。
《戦舞曲開演》
- 必要名誉点
- 20
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 〈戦舞の楽器〉
- 使用
- バード技能
- 適用
- 1回の呪歌演奏
- リスク
- —
- 概要
- 呪歌の対象を味方1体のみに限定し、効果を3倍にする
- 効果
この秘伝は、戦闘中でなければ宣言できません。
この秘伝の宣言に際して、自身以外の、味方陣営のキャラクター1体を指定します。この流派のデータにおいては、この指定されたキャラクターを“パートナー”と呼称します。指定されたキャラクターが複数の部位をもつキャラクターの場合は、そのコア部位のみがパートナーとなります。
ただし、戦闘内の一連において、この秘伝の前回の使用時とは異なるキャラクターをパートナーに指定したならば、ただちにすべての楽素を失います(この秘伝をその戦闘において初めて宣言するときには、この規定は影響しません)。
適用された呪歌演奏は、パートナーにのみ効果をおよぼし、「抵抗:任意」となり、その効果量が3倍になります。数値で表現されない効果には影響しません。
この秘伝を適用した呪歌は、ペットが歌うことはできません。
以下は、3倍になった効果の早見表です(《戦舞曲昂潮》の便宜のため、楽素についても併記してあります)。
呪歌 3倍時の効果 基礎楽素 巧奏値 追加楽素 【モラル】 命中力判定+3 ⤴1 13 ⤴1 【レジスタンス】 生命・精神抵抗力判定+3 ⤵1 13 ⤴1 【アトリビュート】 指定された属性のダメージ+6 ♡2 18 ♡1 【トランス】 魔法行使判定+3 ⤴2 18 ⤴1 【リダクション】 魔法行使のMP-3 ♡2 24 ⤵2
《戦舞曲変奏》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 独自宣言型
- 前提
- 《ハーモニー》
《戦舞曲開演》
- 限定条件
- 〈戦舞の楽器〉
- 使用
- バード技能
- 適用
- 1回の呪歌演奏
- リスク
- 生命・精神抵抗力判定-2(-1)
- 概要
- 2種類の呪歌の効果を同時に、《戦舞曲開演》を適用して与える
- 効果
この秘伝は、戦闘中、かつ、直前のラウンドの手番でこの流派の秘伝の効果を受けた呪歌演奏をしていた場合にのみ宣言できます。
この秘伝は、直前のラウンドに演奏した呪歌とは異なる呪歌を演奏しなければ効果がありません。
直前のラウンドのパートナーを引き続きパートナーとして、直前の呪歌の効果とあらたな呪歌の効果を、同時にもたらします。それらにはともに、《戦舞曲開演》の効果が適用されます。
この秘伝を宣言すると、リスクとして、奏者は続く10秒(1ラウンド)のあいだ、生命・精神抵抗力判定に-2のペナルティ修正を受けます。
ただし、奏者が《シュアパフォーマー》を習得しているなら、リスクは「生命・精神抵抗力判定-1」となります。
《戦舞曲昂潮》
- 必要名誉点
- 40
- タイプ
- 《スキルフルプレイ》変化型
- 前提
- 《戦舞曲変奏》
- 限定条件
- 〈戦舞の楽器〉、
楽素消費
- 使用
- バード技能
- 適用
- 1回の呪歌演奏
- リスク
- 生命・精神抵抗力判定-2(-1)
- 概要
- 《戦舞曲開演》の効果に加えて、消費した楽素に応じて追加の恩恵を与える
- 効果
この秘伝は、戦闘中、かつ、直前のラウンドの手番で《戦舞曲開演》または《戦舞曲変奏》を宣言しての呪歌演奏をしていた場合にのみ宣言できます。直前のラウンドの手番にこの秘伝を宣言していた場合には、宣言できません。
宣言に際して、任意の楽素を任意の数だけ消費します。ただし、少なくとも1種類の楽素を1以上消費しなければ、この秘伝は宣言できません。
直前のラウンドのパートナーを引き続きパートナーとして、呪歌の効果をもたらします。それには《戦舞曲開演》の効果が適用されます。
さらに、呪歌の効果とは別に、消費した楽素に応じて以下の効果を与えます。
楽素 効果 ⤴ 消費1につき、10秒(1ラウンド)間、与える物理・魔法ダメージ+1 ⤵ 消費1につき、10秒(1ラウンド)間、受ける物理・魔法ダメージ-1 ♡ 消費1につき、即座にHPを3点回復 この秘伝を宣言すると、リスクとして、奏者は続く10秒(1ラウンド)のあいだ、生命・精神抵抗力判定に-2のペナルティ修正を受けます。
ただし、奏者が《終律増強》を習得しているなら、リスクは「生命・精神抵抗力判定-1」となります。
《舞闘術・颯》
- 必要名誉点
- 10
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- パートナー
- 使用
- バトルダンサー技能
- 適用
- —
- リスク
- —
- 概要
- パートナー中、回避力判定+1。回避に失敗しても受ける物理ダメージ-2
- 効果
戦舞曲のリズムに導かれるかたちで回避を試み、失敗時もダメージを受け流します。
パートナーとなっているあいだ、バトルダンサー技能をもちいた回避力判定に+1のボーナス修正を得ます。
また、この効果を受けた回避力判定に失敗して攻撃からダメージを受けるとき、その物理ダメージを「2」点、軽減します。
《舞闘術・焔》
- 必要名誉点
- 30
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 《変幻自在Ⅰ》or《バトルマスター》
- 限定条件
- パートナー
- 使用
- バトルダンサー技能
- 適用
- —
- リスク
- —
- 概要
- パートナー中、宣言特技のリスク半減
- 効果
戦舞曲のリズムに導かれるかたちで好機を掴み、より少ないリスクで攻勢を仕掛けます。
パートナーとなっているあいだ、バトルダンサー技能をもちいた行動に適用する宣言特技や秘伝において、その「リスク」の数値を半分(端数は切り上げ)に軽減します。
以下は、典型的なリスクと、その軽減後のリスクの早見表です。
ここにない特殊なリスクをもつ秘伝の場合は、GMが判断してください。とりわけ特殊性が高いものについては、適用できないとしてもかまいません(し、そのほうが安全です)。
元のリスク 軽減後のリスク 回避力判定-1 回避力判定-1(変化なし) 回避力判定-2 回避力判定-1 生命・精神抵抗力判定-2 生命・精神抵抗力判定-1
《舞闘術・昴》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- パートナー
- 使用
- バトルダンサー技能
- 適用
- —
- リスク
- —
- 概要
- 2ラウンド以上継続してパートナー中、近接攻撃のダメージ+「パートナーとなっているラウンド数」
- 効果
戦舞曲のリズムに導かれるかたちで調子を整え、戦いの中で力を高めます。
2ラウンド以上にわたって継続してパートナーとなっているとき、バトルダンサー技能をもちいた近接攻撃の追加ダメージを「+継続してパートナーとなっているラウンド数」点します。ただし、これによる増加は、「パートナーの筋力ボーナスと奏者の精神力ボーナスのうち、より低いほう」を上限とします(もしいずれかのボーナス値が0であるなら、いっさいの増加が発生しません)。