略歴

民間人時代

　もとはＵＧＮに協力する民間人。未成年のうちから博士号を取得していた（考古学と言語学が専門）。

ある種の“遺産”のたぐいは神話伝承・古代文明などと関わりが深いものも多く、そういった周辺的な知見を提供する役割だった。

　その活動を通して、あるとき、一枚の石版に遭遇する。

それに刻まれた“文字のようなもの”は、既知のいかなる文明にも確認されていないものだった。

　しかし多くの同業者はまともにとりあわず、ＵＧＮも重要度が低いとの考えから（※実際、その石版に関係なく当時の任務は完遂されたらしい）、無期限保留と判断――

　――したのだが、冱羽 韵はそうしなかった。

専門家としての直感か、あるいはなにかに魅入れらたのか……いずれにせよ、手がかりらしい手がかりもないまま、その石版の研究をつづけた。

覚醒

　数年にわたる研究の結果、ついに石版の（部分的）解読に成功する。

　それは（オーヴァードをふくむ）人間には読めないはずの、北欧の大神(オーディン)がのこしたルーンの秘奥であった。

　神智を解読してしまった事実自体が存在の階梯を引き上げ、オーヴァードに覚醒。

　こうして、それまでとはちがう形でＵＧＮとかかわるようになる。

近況

　ＵＧＮへの正規所属後、Ｎ市のエージェントとして活動する。

それをしばらくつづけているうちに、ほかの支部構成員たちが（支部長をふくめて）人事異動・殉職などによってどんどん入れ替わっていった結果、なし崩し的に支部長職に任命された。

　本人は（よくもわるくも庶民的な感覚を持ち合わせているため）「その辺の会社でもまぁよくあること」程度に認識している。

能力面でも問題なくやってはいるが、経歴や外見を理由に外部の人間には舐められることもあるらしい。

　上記の活動と併行して、石版の解読もすすめている。

オーヴァード能力

　ルーン魔術（あるいは、そのルーティーンを通して発揮されるレネゲイド作用）。

ただし――オーディンが編み出し、誰にも継承されなかった――その秘奥を限定的に行使できるという点で、一般に知られるそれとは規模・出力ともに大きく異なる。

　現時点における“解読”の進捗は30％ほどであり、そのなかでも主にイス(ᛁ)とハガル(ᚻ)に相当する神智のルーンを行使できる。

効果は低温や氷雪などの事象として顕れ、戦闘においては防衛に優れる。最大出力で放てば、あらゆる事象を停止させる。

　応用性・発展性ともに高い能力体系といえる。

しかしながら、人間の演算能力で精密にコントロールしきることはむずかしい力でもある。能力を攻撃に使用しないのは、そういう理由らしい。

人物像

オモテ

　支部長としての事務作業と研究のため、ほとんどの時間をデスクワークとともにすごす。

支部に生活空間をつくり、出歩くことは稀で、食事を含めて宅配系のサービスをいくつも利用している。

　加えて、「突っかかってこられると面倒」との考えにもとづき、人当たりがよい……というか“人当たりがよい”ふるまいをするように努めている。

　以上を総合して、実力派（武闘派）のＵＧＮ関係者などからは侮られることがままある。

ウラ

　一方で、それらの習慣は「仕事や研究のため」という必然性にもとづくものでもある。

必要があれば争いも躊躇せず、（非オーヴァード基準でいえば）身体能力が低いわけでもない。

　付き合いの長い（ or 深い）一部の人間はそれを知っていたりする。事情通いわく「暴力で黙らせようとしても、涼しい顔で威圧してくる」。

ライフパス

姉

　アウトドア派、というか活動家。ここ数年は海外を飛び回っているらしい。

　カリスマ性のある人物で、幼少期には慕っていた。最近は疎遠（物理的に交流を持てる機会が稀なだけであり、不仲ではない）。

同僚

　ＵＧＮ内または協力組織の、研究者や学者などに知り合いがいたりいなかったりする。

千城寺薫(せんじょうじ・かおる)

　ＵＧＮの職務上で遭ったっぽい。

運用指針

一人称

私

二人称

（ほぼ相手を選ばず）～さん or あなた

口調

軽い・さっぱりめで当たりの柔らかい「です・ます」調

Favourite

研究，思考，具体的な計画や準備

Dislike

窓口に出向かざるを得ない手続のたぐい

特技

電子レンジの加熱時間を最適に見積もれる

行動方針

支部長の職務をこなす，売られたケンカは買う

セッション履歴