【神讃信奏術】
- 入門条件
- プリースト技能&バード技能&50名誉点
ラクシアにおいて、神を讃える歌や音楽は、きわめてポピュラーなものです。信心のさほど篤くない者であっても、そういった音楽を耳にしたことはほぼ確実にあるといってよいでしょう。たまにでも神殿に通う習慣がある者ならば、ひとつかふたつは、そのような曲を諳んじることができます。
そのような賛美曲と呪歌の原理を相互に応用し、より強く神の威光を顕したり、神聖魔法の行使を呪歌演奏にフィードバックしたり、といった追加の恩恵を得るのが、この流派データがあらわす技術です。
前述のとおり信仰と音楽は密接な関係にあり、【戦歌】の神聖魔法の存在をかんがみても、呪歌との接続は誰もが考えそうなものです。
しかし実際には、これを試みたという例は、歴史上ほとんど見られません。神官は日々を信仰と教義の実践に費やし、吟遊詩人は日々を放浪と創作、そして営業に費やします。互いを軟派者・堅物という偏見で見る例も頻繁です。そのせいで、両方の力を会得した者が現れることは稀であり、両者は余人が考えるほどには結びつかなかったのです。
そうした背景の中でも、いかなる奇遇によるものか、この技術は編み出されました。
変更履歴
- 2025-11-08 23:44
- ドラフト版
流派装備
この流派データには、流派アイテムが存在しません。
秘伝
《グロリアスワード》
- 必要名誉点
- 50
- タイプ
- 常時型
- 前提
- なし
- 限定条件
- 発声、
楽器
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 神聖魔法の行使から楽素を生成する
- 効果
音楽に乗せた祈りの言葉により、マナに干渉します。
神聖魔法を行使するたび、効果を発揮する秘伝です。ただし、同時に楽器を演奏する必要があり、〈楽器〉を演奏可能な状態で保持していなければ効果はありません。また、効果を得るには魔法行使における発声が必須です([異貌]中のナイトメアも例外ではありません)。
その神聖魔法の達成値にもとづいて、習得者は楽素を生成します。達成値が12以上24未満であれば1点、達成値が24以上であれば追加で1点の楽素が生成されます。楽素の種類は、無作為に決定されます。達成値24以上では、「無作為1点の生成を2回おこなう」かたちで解決します。達成値が12未満の場合は、楽素はまったく生成されません。
演奏にもちいた楽器が〈楽素のリュート〉(⇒『Ⅱ』258頁、『ET』129頁)の場合は、1回ぶんの生成は、そのリュートに対応した楽素に固定されます(2回目の生成は無作為のままです)。
楽器 達成値12未満 達成値12~23 達成値24以上 通常の楽器 生成なし 無作為1点 無作為1点×2回 〈楽素のリュート〉 リュートの楽素1点 リュートの楽素1点と、無作為1点
《ミュージックマスター》
- 必要名誉点
- 100
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 《ルーンマスター》
- 限定条件
- なし
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 1ラウンドに2回の宣言特技を宣言できる
- 効果
習得者は、1ラウンドに2回の宣言特技を宣言できます。ただし、そのうち少なくとも1つは、この流派の宣言型秘伝でなければなりません。
《ホーリーリリック》
- 必要名誉点
- 100
- タイプ
- 《ダブルキャスト》変化型
- 前提
- 《グロリアスワード》
- 限定条件
- 「効果発生条件:なし」、
「抵抗:必中」、 「属性:精神効果」、 神聖魔法行使可能、 歌唱
- 使用
- バード技能
- 適用
- 1回の呪歌演奏
- リスク
- なし
- 概要
- 呪歌の効果と同時に、神聖魔法の効果を与える
- 効果
呪歌の歌唱に祈りを込め、神の奇跡を同時にあらわします。
この秘伝は、神聖魔法を行使できる条件(〈聖印〉の装備など)を満たしていなければ宣言できません。
主動作での、「効果発生条件:なし」かつ「抵抗:必中」かつ「属性:精神効果」の呪歌の演奏に宣言し、その呪歌1回に有効な秘伝です(該当する呪歌は、【サモン・スモールアニマル】【サモン・フィッシュ】【モラル】【レジスタンス】【トランス】の五種類です)。このとき、「歌唱:なし」の呪歌であっても、習得者が歌唱しなければ、この秘伝の効果は得られません。
宣言に際して、習得者が行使可能な神聖魔法のうち、次の条件をすべて満たすものをひとつ選びます。
- 「対象」が「1体(1体X、1体全)」「◯エリア(半径△△)/X」のいずれかである(「/空間」「/すべて」はこれに該当しません)
- 「射程」が「接触」ではない
- 「時間」が「◯秒(△ラウンド)」「◯分(△ラウンド)」「一瞬/◯秒(△ラウンド)」「一瞬/◯分(△ラウンド)」のいずれかである(「一瞬」「◯時間」「◯日」「◯年」「永続」はこれに該当しません)
- 「抵抗」が「必中」「任意」のいずれかである
- 行使に主動作1回を超える時間を必要としない
(特殊神聖魔法を除くと、該当するのは【フィールド・プロテクション】【フィールド・レジスト】【セイクリッド/ヴァイス・ウェポン】【セイクリッド/ヴァイス・シールド】【ブレス】【フィールド・プロテクションⅡ】【ホーリー・ブレッシング】【ブレスⅡ】の八種類です)
習得者は、演奏判定に先立って、選んだ魔法の「消費」に相当するMPを消費します。
適用された呪歌の効果をキャラクターに与えると同時に、選んだ魔法の効果を対象に与えます。このとき、効果の達成値は「呪歌の達成値」に等しく、持続時間は呪歌と同一=「10秒(1ラウンド)」相当となります。これによって与えた効果には、「補助動作による解除」(⇒『Ⅰ』184頁、『MA』61頁)をおこなえません。
適用された呪歌をペットが歌うことは、ペットのルール(⇒『Ⅱ』129頁、『MA』161頁)のもとで可能ですが、ペットによる呪歌には、この秘伝の効果は継承されません。
この秘伝は、あくまで魔法の効果を同時に与えるというものであり、呪歌と魔法の効果は別個に管理されます(よって、なんらかの理由によって一方が解除されるとしても、他方は継続します)。また、“魔法の行使”をおこなうものではなく、魔法の行使にかかわる効果はいっさいが無効です(魔法行使にかかわる戦闘特技なども無効です)。
(基礎特技とは異なり、「適用:1回の呪歌演奏」であり、それにともなって「使用:バード技能」です)
《ハロウドフィナーレ》
- 必要名誉点
- 100
- タイプ
- 《マルチアクション》変化型
- 前提
- 《グロリアスワード》
- 限定条件
- 「時間:一瞬」の神聖魔法
- 使用
- 魔法使い系技能
- 適用
- 1回の魔法行使
- リスク
- なし
- 概要
- 「一瞬」の神聖魔法に続けて、終律を演奏する
- 効果
祈りの詩句により、神聖魔法と同時に終律の作用を実現します。
主動作での「時間:一瞬」の神聖魔法の行使に宣言し、その1回に有効な秘伝です。
適用された魔法行使の直後に、任意の終律を1回、演奏できます。終律の条件は満たしていなければなりません(楽器、楽素など)。
《ダブルキャスト》と同時に宣言された場合には、この秘伝による追加の終律演奏と、《ダブルキャスト》による追加の魔法行使は、習得者の任意の順番で解決できます。
(基礎特技とは異なり、「適用:1回の魔法行使」であり、それにともなって「使用:魔法使い系技能」です)
《エキサイトソング》
- 必要名誉点
- 100
- タイプ
- 常時型
- 前提
- 《グロリアスワード》
- 限定条件
- なし
- 使用
- ―
- 適用
- ―
- リスク
- ―
- 概要
- 【バトルソング】の範囲が徐々に拡大される
- 効果
戦意の昂揚により、より遠くに戦歌の影響を届けます。
この秘伝の習得者は、「信奏ボルテージ」という特殊な値をもちます。
初期値/最小値と初期化
「信奏ボルテージ」の初期値および最小値は、「6」です。
戦闘の開始時および終了時に、「信奏ボルテージ」は「6」に初期化されます。
最大値
「信奏ボルテージ」の最大値は、「習得者のプリースト技能レベルとバード技能レベルのうち、低いほうの値の2倍」となります。
「信奏ボルテージ」の上昇条件
楽素の生成による上昇
習得者がひとつ以上の楽素を生成するたび、「信奏ボルテージ」は「1」だけ上昇します。生成された楽素の種類や数にかかわりなく、生成1回につき上昇1です。
【バトルソング】の継続による上昇
前の手番から継続している【バトルソング】を、中断なく継続して手番を終えたとき、「信奏ボルテージ」は「2」だけ上昇します。(【バトルソング】以外の、発声が必要な行動は、すべて【バトルソング】の中断をまねきます)
「信奏ボルテージ」の下降条件
習得者に手番開始時の楽素の減少(⇒『Ⅱ』127頁、『MA』160頁)が発生するたび、「信奏ボルテージ」は「1」だけ下降します。実際に失われる楽素の種類や数にかかわらず、減少の発生1回につき下降1です(楽素がまったく残っていなかったとしても、減少が誘発されたならば、下降します)。
「信奏ボルテージ」の効果
習得者が行使した【バトルソング】は、常に「対象:半径(X)m/空間」となり、Xは「信奏ボルテージの値」となります。【バトルソング】の持続中に「信奏ボルテージ」の値が変化すると、ただちに「対象」に反映されます。
基本戦闘ルール下では、Xが10以上20未満のときに「対象:2~3エリア」相当となり、Xが20以上のときに「対象:全エリア」相当となります。